人類はなまけもの以上にやっかいな生物



希望、めんどくさい。
夢、ばかばかしい。
やさしさ、めんどくさい。
愛、吐き気がする。



そんなことをほざいて地面に唾をはくぼくの性格が、ねじくれまくってるなんて言われなくても十分わかってる。
こたえるのめんどくさくなるほど、わかってる。

頭上ではきもちのわるくなるような音のヘビメタがエンドレスで流れ続けている。
状態は、最悪。

裾をずりずりひきずるジーンズをはいて、ぼくはいつものとおりここにきた。
すべてのことから逃げてきた。
そんな自分がどうのこうのだなんて、もうやめた。
だって最高にくだらないんだもの。



希望、めんどくさい。
「夢、やさしさ、愛、それらでぴちぴちに肥え太ったドウブツこそ人間なのだ!」
あきれて口がひんまがる。
くだらない。
そんなの脳みそだけが発達しそこなったただのデブだ。



ぱらぱらとスケベな漫画をめくっていたらあくびがでた。
所詮こんなもんだ。生命のしくみってほんとにグロテスク。

美しい?

なんてことを言うんだ、宇宙の星々からみたぼくらは立派なピエロなんだぜ。
美しいとかありもしない言葉で着飾ってないできちんと役目をはたさなきゃ。
だってきみらはいつも言うだろ、その薄汚い唇で・・・・。



ぼくが盲目だって?
きみが正義だって?

それはどっちも間違ってる。

ぼくは盲目なんじゃない。
ただいかれているだけだ。

もちろんきみもね、人類はいかれたなまけもの。
なまけもの以上の、なまけもの・・・・。




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