どっかの真ん中で



どこかで声がする
静かな静かな海のそこかもしれない
青の底で


どこかで声がする
それはぼくにむけられたものではない
完全に


明日がおわる
昨日がくだける
もどれないとかそういうのは分かってるから
言われるたびちくちくして耳をふさぎたくなる


どこかで声がする
静かな静かな
森の中は混沌としすぎている


地階では死屍累々ため息


得体がしれない
ここ自体が恐ろしい
どうして時なんてもんをつくっちまったんだ
知ったかぶりはもう、するな、するな、するな


どこかで声がする
どこかで声がする
どこかで声がするよ
ぼくの声だったかもしれない



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