時の川



終わらないでくれ!


叫んだって もう遅い
ぼくが下ばかり向いているから
日は1000回も昇って暮れて
木は切り倒されてならされて
蛙たちはいなくなった


終わらないでくれ!


叫んだって もう遅い
ぼくの犬は死んでしまった
あの子たちは 小さくなって見えない
大好きな曲の歌詞を
すっかり忘れてしまった


終わらないでくれ!
言ってるころには、ぼくの足はもう凍ってる
息を切らして走ったって、時間ってやつは、太陽くらい遠いさ
瞬きしている間に きみの人生はすり減っている
いくら呼んでも戻ってこない


泣いてる間に 一日が終わった
涙をぬぐう手があるんだから
つなぎとめる手があるんだから
もっと たくさん 笑えばよかった



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