鍋
18才にして、不動性を手に入れた 何の役にも立たない。 こんにちは無感動、さよなら感受性 鍋のとじ蓋を落とすように押さえつけているのは ふきこぼしそうになってる自分の心さ 痛々しい叫び声をあげて ごく当たり前のことを 恥ずかしいことを喚き散らすぼくの心 隠さなけりゃ・・・誰にも知られちゃいけない 大事な大事な 大嫌いな いつかとじ蓋の中身を 誰かに見てもらおうと思ってる それで、許してもらおうと あやしてもらおうと思ってる すさまじい速度で煮えくり返る鍋は 不動の笑顔でほほえみつづけるぼくを 全て嘘にしてしまう ぐらっと 泡が一筋こぼれるたび 誰かにすがりついて ばーばーと泣きたくなる 戻る |