カミサマの紐



カミサマがぼくの首をしめる
ノートのはしっこにかかれた落書きは
ケシゴムで消された
のこるのはまっくろなねじりくずばかり


どこかの国で
「もっと楽なばしょへいこうよ」
そうして体にダイナマイトまきつけて
中身まきちらして死んでくひとがいる


カミサマがぼくの首をしめる
ゆっくりとけどたしかにきつく
カミサマは救いをのべるものじゃなくて
そうしてぼくらをころしてくもんなのかなあ


おもたいことを考える未熟なぼくは
エンピツをくるくるまわして淡い空をみてる
どこかの国で
カミサマにころされてくひとがいる
誰かがぽつりといった
「前はこんなところじゃなかったのに」
ぽっかりとうかんだしずかな雲
這うようにすすむほそい線


どこかの国で
ぼくはよこたわってただ考えた
考えたけど想像がおっつかなくてばかばかしくなった


爆音はカミサマがおこしたものなのかい
手をあわしておねがいした結果がこれかい
たおれるやつらはカミサマがころしたものなのかい
それとも裏のほうにねずみが巣食うのかい
カミサマは何人いるんだい
いねむりしてるのは誰だい
カミサマはほんとに空の上かい
いねむりしすぎると目がさめなくなるよ



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