めぐる



こもれびがゆれている
ゆらゆらゆらゆらゆら
チラチラ
ぶらんこにのって
いつかのぼくはしろいぶらんこにのって
まっさおにすいこまれた
こもれびがゆれている
こもれびがゆれているよ
こもれびがゆれている
こもれびがゆているよ
カンカンカンカンカン・・・・サルビアの群れできみは傘をさすね
小雨だね、さみしいね
道路をけった足がぬれた
さみしいね・・・・
カンカンカンカンカンカン
カンカンカンカンカンカン
ここはかわらないな
電車がきます
カンカンカンカンカンカン
カンカンカンカンカンカン
うずくまったら泣いてしまいそうだ
誰もいない
なにもない


なにもないのは
すべてがぼくの手のひらの上にあるからだ
それをひっくりかえして
無にもどしてしまわなくちゃならない
なのにそれがこわくてできない
なのにそれがこわくてできない
まっさらな世界にとびだしたいのに
こわくてできない。こわくてできない。
こわくてできないよ。こんな雨の日はもういやなのに


こもれびがゆれている



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