神さま、きいて
両手をくんでお祈りするよ 逃げてばかりのぼくを殺してください 植木鉢の咲いたばかりの花を ふみつぶすように無様に ぼくを愛す人や ぼくが愛す人は 時の流れをものともせずに 凛とした目をしています 星のまたたきを 手にはりつけたまま 両手をくんでお祈りするよ 泣いてばかりのぼくは蠢動する蟲になる いつか動脈はなあ ちぎれっちまうんだぞう 関西弁のおじさんの迷信を信じた 未熟なわがままをうけとめてください 両手をくんでお祈りするよ ぼくを一匹消滅さすかわりに すべてのものが生き返りますようにと きみが切ないばかりの閃光を放ちますようにと 戻る |