かわず



さびしくないよ
こんな海、泳いでいけるんだ
なかないよ
否が応でも
離れ離れになるからね


なにもわからない
ひ弱な体温なんてとっくにない
見えているはずの水平線だって
うっすら霧がかかっている
いつだってそうだ
息つぎをしたら
ぜんぶぜんぶ消えそうだ


わたしどこにいるんだろう?
かけた橋を
ぜんぶぜんぶ壊しているのは
おまえだろ


さびしくないよ
この海を、泳いでいかないと
この先も。
だからなんにも
さびしくない



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