荒れ果てたんだ



ああいまわかった
きみはばかだったんだ
うまとしかがくっついたバケモノだったんだ


過去の暴走をくいとめる方法をしらなくて
幾夜も泣いてすごしたよ
あるものといったら焼け爛れた菩提樹くらいで
泉も涸れていて


ああいまわかった
きみはくるしいんだ
うまとしかがそれぞれあばれまわるもんだから


でもきみを救いには行かないんだ
ぼく自身まだ救われてないんだよ
きみがそのまま狂ってもぼく知ったこっちゃない。
林檎が


ぼくのなんにもないせかいで
林檎がおちた。ひとつの林檎が
それを喰い散らかす人面の芋虫が
満月みたいにぼくらを笑っていた



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