憤怒の婆



大地から萌え上がる新緑の気
もたつく足を荒げ雲が空を行く
―――血液の沸騰


節くれだった根で佇む
太古の木々が 鴉の巣を揺り落とした
そして胸を張るのか?
そして彼方を向くのか?


嗚呼! 何処! 歯車の螺旋を巻く指は
(盲)・・・腐ったか・・・・


赤褐色に淀む憤怒


青く媚びた眼球なぞもう要らぬ



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